入社半年の歓迎会で「君、エンジニア向いてないよ」って言われてショックを受けてもなんだかんだで続けている話

はじめに

自分が持っているPCのスペックを答えられなくて、「君、エンジニア向いてないよ。間違えて入ってきたんじゃない?」と言われたことがあります。お酒の場です。いろいろな人と話して交流してくださいねと言われ、素直に実践した結果でした。すぐに近くの人がフォローしてくれましたが、数か月に1回は思い出します。私はエンジニア向いていないと。

ことの発端

新卒で入った会社でした。9月頃の新人研修終わりの歓迎会兼研修打上げでした。確かに大学の専攻は文学部ですし、基本情報技術者試験にも落ちました。ゲームが趣味でもありません。機械いじりもしたことがありません。でも、私は7月からプロジェクトに参画し一生懸命働いていたのです。技術研修も上位成績で合格するよう勉強しましたし、本当に何もわからない状態から自分のわかる範囲を広げてお客様に説明できるようにもなりました。そんな時に言われた「エンジニア向いてないよ」は、深く突き刺さりました。その場では「たしかに間違えてしまったかもですね!!」と笑い飛ばしました。でもずっとずっと目の前は暗闇になっていました。

向いてないという言葉は呪いですね

業務に躓くたび、レビューで指摘を受けるたび、質問に上手く答えられないたびに脳に響きました。「エンジニア向いてないよ」と。入社2年目の12月に退職しました。プロジェクトが一段落したときにぼーっと考えたのです。「じゃあ何なら良いのだろうか」と。短絡的な私は、作るがだめなら売るだ!営業になろう!!と決めたのです。

逃避からのエネルギーチャージ

1月から営業になりました。法人営業です。働く環境はとてもホワイトです。お客さんもホワイトで余裕があるからだと思います。でも、何か欠けている気がしました。最初の3ヵ月はゆるゆるした雰囲気と出張を楽しんでいました。でも3ヵ月で飽きてしまったのです。在宅業務の合間にpaizaで問題を解きました。楽しかったです。クラウド資格を推している会社だったのでAWS-CLFAZ-900を取得しました。上司たちにたくさん褒めてもらえました。嬉しかったです。担当を付けてもらっていくつかのプロジェクトを進めました。いろいろな人に質問して頼りました。上司がたくさん質問する人だったので真似をしていました。「わからないことは自分で解決しなければいけない」「なるべく迷惑をかけずに進めなければいけない」「そんなことも知らないなんて恥」と自分で自分を苦しめていたことに気が付きました。もっと楽に考えて良いことを教えてもらいました。当時の上司には一生感謝し続けます。しかし、コードをちょこちょこ書いているうちに、やっぱりITエンジニアに戻りたいと思うようになりました。営業はたったの6ヵ月で辞めました。

ITエンジニアとして再出発

新卒で入った中規模の企業、営業として入った大規模の企業、ときたら次は小規模の企業でしょう。創業10年に満たない小さな会社に入社しました。初めて見る小さいオフィスです。挨拶をしたらみんなが返してくれました。人事部はありませんが、ドタバタしながらも会社説明を行ってくれました。入社一ヵ月は仕事がなかったので、ひたすら競技プログラミングを解いて、ハンズオン講座を視聴して、本棚にある技術書を読んでいました。みんな話しかけてくれました。嬉しかったです。2ヵ月目からはSESの客先常駐で仕事をしていました。はじめての客先常駐で緊張しました。仕事以外で関わらないと思うと、質問するのにも指摘するのにも抵抗が減りました。毎日定時で退勤できました。ITエンジニア再チャレンジとしてはちょうどよかったと思います。
帰社日には必ず他の人に質問を投げるようにしました。誰に聞いてもかならず答えやヒントになることが返ってきました。嫌な顔をする人もいません。心の底から安心しました。ここにいても良いのだと。

さいごに

まだITエンジニアに復帰して1年も経っていませんが、「エンジニア向いてない」と脳に響くことは減りました。今の会社の尊敬する大先輩は、「いまだに向いているかはわからない。ただやっているだけ」と言っていました。
「向いているかいないかじゃなくて、やるかやらないか」という言葉で「エンジニア向いてないよ」の影を消し去りたいなと思って今日綴っています。

ITエンジニアになりたくて新卒切符を使いました。エンジニア向いてないと思ったので法人営業になりました。それをたった半年で辞め、今は元気にITエンジニアをやっています。来月からは社内の案件に入れました。
後悔したこともありますが、はっきりとこれだけは言えます。
私はエンジニアに向いていないかもしれないです。でもITエンジニアとしてのキャリアを積むことに決めました。
外向きのメンタルを強めにもって頑張ります!

でもやっぱりエンジニア辞めようか悩んでいる方へ

いったん距離置くのもありだと思います。
距離を置いて、ゆっくり心身ともに休んで、またエンジニアに戻りたくなったら戻れば良いのです。
休んで、やっぱり良かったと思えたらそれはそれで良いのです。
仕事としてのエンジニアに嫌気がさしたのなら自宅で競技プログラミングを解いてみたり、気になることを触ってみたりすれば良いのです。
仕事を失うのが怖いのなら休職するのでも良いのです。
強つよエンジニアは仕事=趣味なので、一生働いていますが、一般的に見てそれは異常なのです。
トップ層はそれでも良いのでしょう。
でも、裾野も大事なのです。私は裾野のはじっこにいると思います。
私はよく食べて良く寝てよく遊んで、片手間に仕事をするのが理想です。
ここだけの話、ITエンジニアに戻ってから一ヵ月に一回は引きこもってベッドから動かずにひたすらYouTubeを垂れ流しています。私のエネルギーチャージ方法なのでここだけの秘密にしてくださいね。
裾野が広い方がトップも高くなります。私は裾野広げ活動に貢献します。

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